航空機産業が数多く集まる東海地方の中心。いつでも間近で見られる飛行機を見に各務原へ。
飛行機のまち、「かがみがはら航空宇宙科学博物館」は、『空』をテーマにした親子で楽しめるミュージアム
気軽に飛行機が「見られ」、「触れられる」ことができる楽しさイッパイ!
休みは、間近で飛行機が見られる「かかみがはら航空宇宙科学博物館」へ出掛けられてはいかがですか。今、話題の国産ジェット旅客機「MRJ」も完成し4月末?には初飛行(県営名古屋空港)が予定されています。航空機について歴史、発展、成果、未来などを楽しみながら学習・体験されてはいかがですか。子供の笑顔が目に浮かびますヨ。
車でお出掛けなら、東海北陸自動車道・岐阜各務原ICから約7kmの所にあります。
日本に現存する最古の飛行場、航空自衛隊の航空研究所がある「各務原飛行場」近くにある航空博物館です。地元で生産された航空機の実機が、数多く展示してあります。「銀河鉄道999」の作者で知られる松本零士氏が名誉館長を努め、戦前・戦後の国産機の資料収集と、日本の航空技術開発に寄与した実験機などが重点的に展示されています。
博物館に到着してすぐに、屋外には、日本人にとってなじみ深い日本初の旅客機YS-11、US-1A救難飛行艇、P-2J対潜哨戒機、各種ヘリコプターなどが展示してあり来場者を出迎えてくれます。
館内に入って左手に「ウェルカムハウス」があり、その中央には、各務原で最初に量産された飛行機が展示してあります。この機体は乙式一型偵察機(サルムソン2A-2)と呼ばれ、航空機産業の始まりを告げると言われている機体だそうです。各務原で大正11年より昭和2年まで300機製作されました。この機体は、当時の資料を参考にボランティアグループが復元した物です。
館内のメインは、実機展示場で目玉は低騒音STOL実験機「飛鳥」が中央に展示され、F-104J要撃戦闘機、T-2ジェット練習機、実験飛行艇UF-XS、FA-200改STOL実験機、各種ヘリコプター、VTOLフライング・テストベッドなどが展示されています。間近で見る飛行機の数々には、圧倒されます。
かがみはら航空宇宙科学博物館 全景
乙式一型偵察機(サルムソン2A-2)
国産旅客機YS-11の開発に携わった「土井武夫」氏
航空機設計者の土井武夫は、戦前川崎造船所飛行機部[現:川崎重工業]に入社。戦中は主任設計者として陸軍の名機と呼ばれた陸軍三式戦闘機「飛燕」を設計しました。この戦闘機は、日本唯一の量産型液冷戦闘機で当時、同盟国であったドイツのダイムラー・ベンツ社製のDB601エンジンをライセンス生産してこの「飛燕」に搭載されましたが、当時の日本で不慣れな液冷エンジンは整備等で苦労が多くトラブルの多い戦闘機であったようです。また、二式複座戦闘機「屠龍」も設計にも携わりました。この戦闘機は双発機で航続距離も長く主に爆撃機を目的地まで随伴して護衛をする事が多かったですが、二人乗りで大主力もあり、戦闘、爆撃、偵察などといろいろな用途に使える機種でありました。
戦後は、国産旅客機YS-11[主翼とエンジンナセルは各務原で生産]と対潜哨戒機P-2J[この機種は各務原で生産された飛行機です]の開発に携わりました。
「航空機設計者 土井武夫 生誕110周年記念企画展」が好評に付き4月5日まで開催を延期されています。開催日もあとわずかです!
戦後初の国産旅客機YS-11
土井武夫 生誕110周年記念企画展
楽しみながら実感するエアロスペースパーク。
国や民間各社が行った航空機開発の成果を後世に伝えると共に、飛行機や宇宙船の仕組み・原理などがよくわかる施設です。本物の飛行機に乗り込めたり、宇宙への冒険など6種類のシミュレーションが体験でき、子供から大人まで存分に楽しむ事ができます。
【ウエルカムハウス:空の街・各務原「人、そして飛行機」】各務原ゆかりの飛行機について、模型や展示パネルなどで紹介します。各務原で多くの航空機を生み出した、土井武夫技師の業績紹介コーナーなど。
【テーマハウス:空に憧れ、宇宙を目指す人類のチャレンジをたどる旅へ】飛行機の原理や仕組みを模型、映像、実験装置などでわかりやすく説明します。
【テーマハウス(宇宙):宇宙へ】世界の宇宙開発史の概要と、H-2ロケットを中心に技術開発を流れに沿って紹介します。
【実機展示場:「日本人は何を創り何を残してきたか。」実機を見て学ぶエリア】市ゆかりの航空機を中心にした、我が国の航空技術発展理解のための技術館。紙飛行機製作教室の開催。
【火星探査車:「愛・地球博」アメリカ館で展示の火星探査車を展示】NASA(アメリカ航空宇宙局)ジェット推進研究所が西暦2003年に2機の同型の火星探査車「スピリット」と「オポチュニティ」を打ち上げ、火星を探査。この2機の活躍により火星にかつて水があった証拠が見つかるなど重要な役割を果たした。ここでは実物大複製車と同探査車が撮影した火星表面の写真パネルを展示してあります。
【体験工房:学びながら参加できる工房】発明クラブ活動・モノづくり製作などを行う工房。(主に土曜日・日曜日・祝日) 修復過程や構造などを、ガラス越しに見学できます。
【その他】屋外展示場 (各種飛行機、旅客機、ヘリコプターなど) 、ミュージアムショップ、カフェレストラン、遊具施設、芝生広場、無料休憩所。
〔フライトシミュレータ体験コーナー〕
離陸から着陸までの飛行体験が出来ます。親子で参加してみてはいかがですか、体験時間は1人約10分です。開催日と時間が決まっています。お確かめの上で、費用は300円です。
間近でいろいろな飛行機に触れられる機体もあり、特に小さな男の子から、お父さん、おじいさんには、たまらない航空宇宙博物館です。土・日・祝日、夏休みには、モノづくり教室や体験コーナー・体験教室が開かれています。親子連れで出掛けられてはいかがですか。各世代の思いのある飛行機が間近で見られ、まさに飛行機のテーマパークです。
テーマハウス(宇宙)のコーナー
交通アクセス・住所・電話・時間
名鉄各務原市役所前駅よりふれあいバスで20分、バス停:航空宇宙博物館前下車徒歩すぐ
車で東海北陸自動車道・岐阜各務原ICから約7km
かかみがはら航空宇宙科学博物館
岐阜県各務原市下切町5丁目1番地
TEL:058-386-8500 FAX:058-386-9912
開園時間/午前9時30分~午後4時30分
(午後4時までに入館)
休館日/毎週火曜日
年末年始(12月28日~1月2日)
http://www.city.kakamigahara.lg.jp/museum/
館内展示の飛行機の数々
(ぶら旅ネット K.Yamada)