剣豪、宮本武蔵が禅の修行をしたと言われる岐阜県八百津町にある『大仙寺』

臨済宗妙心寺派の別格地として栄え、江戸時代この地に移転。数多くの文化財が残るこの地方きっての大寺。

プチ修行で武蔵に近づけるかな?

 八百津町役場から北へ10分ほど歩いた所に、在りし日の武蔵が訪れたというこの寺「大仙寺」がある。美濃三道場(永保寺、正眼寺、大仙寺)といわれ妙心寺派別格地として栄えた経歴を持つ。江戸時代に移転して以来、大きな災過にも遭わずに数多くの文化財が残っている。
 惣門には『早朝坐禅写経の会・毎月1、15日』とある。何やら“プチ修業”気分が味わえそうだ。ちなみに午前6時より写経と座禅の会が開催されているとのこと、宗派を問わず、誰でも参加できるそうだ。ちょっぴり武蔵に近づけるかも知れない!?

大仙寺正面 惣門

剣豪・宮本武蔵伝説 所縁の寺

 境内を中に入り、参道を右奥に進むと、石の脇に木の立札が見える。この石が『座禅石』である。
 今から約400年前、剣の修行中であった宮本武蔵は京都大徳寺の沢庵和尚について禅の修行も行っていたが、沢庵和尚が晩年を迎え美濃の大仙寺へ行くことを薦め、その遺言に従い、大仙寺の愚堂国師について修行したと伝えられている。その時、武蔵が坐禅をしたといわれる石である。
 また、佐々木小次郎との巌流島での決闘の後、剣術の鍛錬だけでは得る事の出来ない新境地を求め、武蔵はこの寺の門を叩たき、入門を請うために三日三晩この石の上で座禅を組んだと伝えられる。三日三晩におよぶ坐禅が功を奏したのか武蔵は入門を許され、しばしこの寺で修行に励んだとも言われている。

 剣豪としてのイメージが強いが、なかなかの教養人でもあったようだ。晩年に記された『五輪書』の中では、兵法を能にたとえて分かりやすく論じている。そして、画家としても数多くの作品を残しており、かの渡辺崋山が魅せられたことでも知られている。大仙寺には、武蔵が描いたと伝えられる虎の絵が残されています。

春の大仙寺境内

武蔵が座禅を組んだと伝えられる「座禅石」

武蔵の伝説板

アドレスとアクセス

 東海環状自動車道「美濃加茂SA」から国道41号線を下呂方面へすぐ、418号線に入り、八百津町へ「八百津公民館前」交差点を左に曲がって行くと『大仙寺』が見えてくる。

大 仙 寺
岐阜県加茂郡八百津町八百津4345-1
TEL0574-43-0245 
宗派 臨済宗
創建年代 1492年

アクセス
名鉄広見線「御嵩口」駅より車で約15分
東海環状自動車道「可児御嵩IC」から車で約17分

(ぶら旅ネット K.Yamada)

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